伝法灌頂 (Denpo-kanjo (the consecration for the Transmission of the Dharma))
伝法灌頂(でんぼうかんじょう)とは、阿闍梨(あじゃり)という指導者の位を授ける儀式である。
四度加行(しどけぎょう)という密教の修行を終えた人のみが受けられる。
正しくは金胎両部伝法灌頂(こんたいでりょうぶ・でんぽうかんぢょう)という。
金・胎とは、密教の宇宙的世界観を表す、金剛界(こんごうかい)と胎蔵界(たいぞうかい)を意味する。
この灌頂によって、密教の奥義がすべて伝授され、弟子を持つこと(教師資格)が許される。
また密教においては仏典だけに捉われず、口伝や仏意などを以って弟子を指導することができる。
またさらには正式に一宗一派を開くことが出来るともいわれる。
阿闍梨灌頂、または受職灌頂ともいう。