南浦紹明 (Nanpo Shomyo)
南浦 紹明（なんぽ しょうみょう、嘉禎元年（1235年） - 延慶 (日本)元年12月29日 (旧暦)（1309年2月9日））は、鎌倉時代の臨済宗の僧。
出自については不詳であるが、駿河国安部郡の出身。
諱は紹明（「しょうみょう」とも「じょうみん」ともよむ）、道号は南浦。
勅諡号は円通大応国師。
生涯
幼くして故郷駿河国の建穂寺に学ぶ。
1249年（建長元年）鎌倉建長寺の蘭渓道隆に参禅した。
1259年（正元 (日本)元年）宋 (王朝)に渡って、虚堂智愚の法を継いだ。
1267年（文永4年）日本に帰国して建長寺に戻る。
その後は1270年（文永7年）筑前国興徳寺、1272年（文永9年）、博多崇福寺 (福岡市)（そうふくじ）の住持をつとめた。
1304年（嘉元2年）後宇多上皇の招きにより上洛し万寿寺に入る。
1307年（徳治2年）鎌倉に戻り建長寺の住持となった。
その翌年に75歳で没した。
門下には宗峰妙超（大燈国師）、恭翁運良などがいる。
没後の延慶2年（1309年）、後宇多上皇から「円通大応」の国師号が贈られたが、これは日本における禅僧に対する国師号の最初である。
南浦紹明（大応国師）から宗峰妙超（大灯国師）を経て関山慧玄へ続く法系を「応灯関」といい、現在、日本臨済宗はみなこの法系に属する。