安心 (Anshin)
安心(あんじん、あんしん)とは気掛かりな事が無く、心が落ち着き安んじることである。
先述の通り本来は「あんじん」と読むが、江戸期より「あんしん」と読むようになった。
概要
そもそも安心とは安心立命(儒教において天命を知り、心を平安に保つことまたは、その身を天命に任せいつも落ち着いていること)を略したものである。
禅宗では現在もこれを仏の教えにより恐怖や不安から解放されて悟りの境地に到達し、心の安らぎを得て主体性を確立することという意味で用いる。
仏教では達磨が始めて用いたとされる。
不安や恐怖の原因は自分の欲望に由来する煩悩にある。
(その)ことから、これらの境地を開くことは信心および信仰の証しとされた。
浄土宗
浄土宗において安心とは浄土門で、阿弥陀仏の救済を信じて疑わず、極楽往生を求めることをさす。
これを三種類に分けたのが三心である。
真に浄土を願う至誠心、深く願う深心、さらに功徳を回向して浄土に往生しようと願う回向発願心である。
これら三つを備える人物は必ず往生できるとされる。
なお、聖道門では禅宗同様、自身の心を落ち着かせることをさす。