宗門人別改帳 (Shumon Ninbetsu Aratame Cho (The Village People Register of Religious Faith and Relationship))

宗門人別改帳(しゅうもんにんべつあらためちょう)とは、江戸時代に作製されていた現在の戸籍に相当する台帳。
宗門改帳、宗旨人別改帳などとも呼ばれる。
現存しているものも多く、一般庶民でも家系や歴史を追跡できる史料として貴重なものとなっている。

発足

江戸幕府がキリスト教の信仰を禁じるようになると、諸国の大名は取り締まりの手段として、住民の信仰の状況を調べ台帳化する手法を講じた。
古いものでは1630年代に作成されており、1664年に寺請制度が確立すると全国的なものとなった。

改帳の作成

改帳の作成は、町村毎に庄屋や庄屋、組頭が毎年行うこととされていたが、後に数年おきとなった地域もある。
改帳には、家族単位の氏名と年齢、檀徒として属する寺院名などが記載されており、事実上、戸籍として機能していた。
婚姻や丁稚奉公などで土地を離れる際には寺請証文を起こし、移転先で新たな改帳へ記載することとされた。
こうした手続きをせずに移動(逃散や逃亡など)をすると、改帳の記載から漏れて帳外れ(無宿)扱いになり、居住の制約などを受けるなどの不利益を被ることとなった。

目的の変化

18世紀になると宗教調査的な目的も薄れ、人口動態を確認し、徴税などのための基礎資料として活用されるようになった。
享保の改革以降からは、全国的な調査の取りまとめが行われ、1726年以降は、調査期間を6年おきに改められた。

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