智恩寺 (宮津市) (Chion-ji Temple (Miyazu City))
智恩寺(ちおんじ)は、京都府宮津市にある臨済宗妙心寺派の寺院。
山号は天橋山(てんきょうざん)または五台山。
切戸(きれど)の文殊、九世戸(くせと)の文殊、知恵の文殊とも呼ばれる。
奈良県桜井市の安倍文殊院、山形県高畠町の亀岡文殊とともに日本三文殊菩薩のひとつとされる。
本尊の文殊菩薩は秘仏とされる。
正月三が日、1月10日、7月24日の年5日の開帳がある。
歴史
寺伝によれば、808年(大同 (日本)3年)の平城天皇の勅願寺として創建されたという。
延喜年間(10世紀初頭)には、醍醐天皇から勅額を下賜されたというが、以後、中世までの歴史は判然としない。
当初は密教(真言宗)の寺院で、禅宗寺院になるのは南北朝時代以降である。
古くから文殊信仰の霊場として知られ、謡曲「九世戸」の題材となっている。
現存する多宝塔は室町時代のものだが、本堂、山門、方丈等はいずれも近世以降のものである。
文化財
重要文化財(国指定)
多宝塔
丹後国守護代・延永春信によって建立され、1501年(明応10年)に落成。
木造文殊菩薩・脇侍善財童子及び優填王像
金鼓
鉄湯船
1290年(正応3年)に河内国の鋳物師・山川貞清により制作された。
現在は手水鉢として使われている。
その他
山門(黄金閣)(宮津市指定文化財)
交通アクセス
北近畿タンゴ鉄道北近畿タンゴ鉄道宮津線天橋立駅下車、徒歩約5分