鉦鼓 (Shoko (a percussion instrument))

鉦鼓(しょうこ)とは、雅楽で使われる打楽器の一つだが、雅楽で唯一の金属製楽器である。
また、仏教で使用される場合は鉦(かね・しょう)とも称される。

雅楽における鉦鼓
金属製の皿型を二本の桴(ばち)で打って鳴らす楽器。
摺鉦(すりがね)を、丸い木枠にぶら下げたような構造。
桴の先は丸い玉や水牛の角など固い素材で作られている。
雅楽における合奏では、小さなリズムを刻む役目を果たす。
別名を「楽鉦鼓(がくしょうこ)」又は「釣り鉦鼓」とも呼ぶ。

仏教における鉦鼓
仏教における鉦鼓は、単に鉦(かね・しょう)とも称され、金属(青銅)製のものを言う。
通常は「架」(か)と呼ばれる台にかけて一本の槌(撞木)でたたいて音を出す。
しかしながら、京都六波羅蜜寺に伝わる空也像のように首に「架」をつけ、それに鉦鼓をかけて使用することもある。
形象は、円盤状で上方2箇所に「架」につるすための穴があけられている。
日本の寺院における鉦鼓の歴史は古く、747年(天平19年)に成立した『大安寺伽藍縁起並流記資材帳』にも記載されている。
古くは4面1組であったようである。

木鉦
なお、主に日蓮宗の寺院で使用されるものに木製の鉦があり、通常木鉦(もくしょう)と称される。
形状は、円盤状もしくは長方形の箱型をしており、箱型のものは内側がくりぬかれている。
青銅製の鉦鼓が「架」にかけて使用されるのに対し、木鉦は通常おいて使用される。
→詳細については木鉦を参照のこと。

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