浄土三部経 (Jodo Sanbu-kyo (the three main sutras of the Jodo (Pure Land) sect))
浄土三部経(じょうどさんぶきょう)は、浄土教日本諸宗の正依の三経典の総称のこと。
法然が『選択本願念仏集』(『選択集』)にて、述べたことに由来する。
日本の浄土教諸宗においては、下記の漢訳経典をさす。
『仏説無量寿経』2巻 魏 (三国)康僧鎧訳(略称『大経』)
『仏説観無量寿経』1巻 宋 (南朝)畺良耶舎訳(略称『観経』)
『仏説阿弥陀経』1巻 後秦鳩摩羅什訳(略称『小経』)
阿弥陀如来とその四十八願、またその仏国土(浄土)である「極楽」に関する教えなどが説かれている。
詳細はそれぞれの項目を参照。
古来より中国・日本において、浄土思想に言及する註釈書は非常に多いが、この三経典を中心に撰述されている。
宗旨による違い
日本の浄土教諸宗において、それぞれ重視する経典が異なる。
浄土宗
『仏説観無量寿経』
浄土真宗
『仏説無量寿経』
浄土真宗の宗祖とされる親鸞は、主著『顕浄土真実教行証文類』の「総序」の結びに、『大無量寿経』・「真実の教」・「浄土真宗」と記している。
時宗
『仏説阿弥陀経』