略肩衣 (Ryaku kataginu (Buddhist stall worn around the neck))
略肩衣(りゃくかたぎぬ)は、真宗大谷派の門徒が、仏前における礼装として首から下げて着用する法具。
宗紋の抱牡丹紋などが刺繍してある。
外観は畳袈裟に似る。
以前は肩衣であったが、大きく持ち運びに不便な為、簡略化され認められた物。
門徒式章
門徒式章(もんとしきしょう)は、浄土真宗本願寺派で用いられる同様の法具。
宗紋は、下り藤紋。
呼称
略肩衣、門徒式章を、半袈裟、門徒袈裟とも称される場合がある。
しかし浄土真宗においては、袈裟は僧が身にまとう法具をさし、正しい表現ではない。
略肩衣、門徒式章の紐の結び目は、他宗で用いられる半袈裟の結び目とは異なる。
入手方法
市販品
浄土真宗に詳しい仏具店で入手できる。
最近では、ネット通販でも購入できる。
所属寺院の記念品として、配布している寺院もある。
本山授与品
本山などで行われる帰敬式(おかみそり)の記念品として授与される。
玉虫の紺地の布に、白の外向五鐶紋(そとむきいつつかんもん)の刺繍が施される。
紐は樺色。
この略肩衣は、非売品であり帰敬した証でもある。
紛失時などは、所属寺院を通して本山から戴く。
取扱の注意
念珠同様、持ち運ぶ時は鞄に直に入れず、袈裟袋などに納めて持ち運ぶ事。
畳の上など人が歩く場所に直に置かない。
鞄の上や袈裟袋の上に置く事。
トイレには、着けたまま行かない事。