天逆毎 (Amanozako)
天逆毎（あまのざこ）は、『和漢三才図会』で語られている日本の女神。
天狗や天邪鬼の祖先とされている。
概要
スサノオが体内にたまった猛気を吐き出し、その猛気が形を成すことで誕生したとされる。
姿は人間に近いものの、顔は獣のようで、高い鼻、長い耳と牙を持つ。
物事が意のままにならないと荒れ狂い、力のある神をも千里の彼方へと投げ飛ばし、鋭い武器でもその牙で噛み壊すほどの荒れようだったと伝えられている。
また、天邪鬼のように物事をあべこべにしないと気の済まない性格で、前のことを後ろ、左のことを右などと言ったという。
子供として天雄魔神をもうけるが、後に天雄魔神は九天の王となり、荒ぶる神や逆らう神は皆、この魔神に属した。
彼らが人々の心に取り憑くことによって、賢い者も愚かな者も皆、心を乱されてしまうとされている。
天逆毎と天雄魔神の親子は、鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』でも描かれている。