妙多羅天 (Myotara-ten)
妙多羅天(みょうたらてん)または妙多羅天女(みょうたらてんにょ)は、神仏、善人、子供の守護者、悪霊退散の神、縁結びの神とされる日本の神。
概要
かつて新潟県で、土地を荒らしたり人をとって食ったりと悪行の限りを尽していた弥三郎婆(やさぶろうばばあ)という山姥が、この神になったとする伝承が残されている。
弥三郎婆については諸説ある。
弥三郎(やさぶろう)という男の母親が鬼婆に変貌したという説や、鬼婆が弥三郎の母を食い殺して自らが弥三郎の母に成り変わったという説など、諸説がある。
弥三郎が実在したという説もある。
黒津弥三郎なる人物を祖先とする黒津家が新潟県西蒲原郡弥彦村に実在している。
また弥三郎婆がこの神になった経緯についても、僧正の尽力により改心したという説、悪行を恥じて自ら仏門に帰依したという説、土地の者たちが鬼婆を神として祀り上げて崇めることで悪行を収めさせたという説などが唱えられている。
山形県東置賜郡高畠町一本柳の妙多羅天堂にはこの妙多羅天が祀られており、鶏の絵馬を納めると百日咳が治るといわれる。