権現造 (Gongen-zukuri style (a term concerning architecture))
権現造(ごんげんづくり)は、日本の神社建築様式の1つである。
石の間造(いしのまづくり)とも呼ばれる。
概要
本殿と拝殿の2棟を一体化し、間に「石の間(いしのま)」と呼ばれる一段低い建物を設けているのが特徴。
権現造の発祥は大津市坂本の日吉東照宮(1634年建立の社殿)とされる。
その起源は仏寺の開山堂(相の間で祠堂と礼堂を結ぶ)が起源とされる。
しかしながら、その基は八幡造と言われている。
構造
入母屋造・平入の3棟を、入母屋造・妻入の縦の棟で串刺し状に一体化している。
屋根の棟数が多いことから「八棟造(やつむねづくり)」とも言われる。
しかし、実態は7棟である。
八幡造は前殿・後殿全てが本殿である。
これに対し、権現造では後方1棟のみが本殿で、拝殿・石の間・本殿の複合社殿といえる。
屋根
萱葺に限らず瓦葺など幅広い。
正面の破風は、千鳥破風・軒唐破風である。
柱
左右対称で、左右方向には偶数本の柱が配される。
拝殿が最も幅が広く、石の間と本堂はどちらかが広い。
北野天満宮:拝殿13間、石の間7間、本堂5間
日光東照宮:拝殿9間、石の間3間、本堂5間
尚、北野天満宮の本殿は左側に脇殿が設置されているため、左右対称となっていない。
床
北野天満宮のように古式では石の間は石敷であるが、板敷が多い。
日光東照宮は畳敷である。
権現造の代表例
日光東照宮
日御碕神社
北野天満宮
大崎八神社