清涼殿 (Seiryoden)
清涼殿(せいりょうでん)とは、平安京の内裏における殿舎のひとつ。
仁寿殿の西、後涼殿の東。
紫宸殿が儀式を行う殿舎であるのに対し、天皇の日常生活の居所として使用された。
ただし平安初期は仁寿殿や常寧殿が使用されたが、中期頃には清涼殿がもっぱら天皇の御殿となった。
日常の政務の他、四方拝・叙位・除目などの行事も行われた。
建物の規模は九間四面(母屋(もや)が南北五間・東西二間で四方に廂、東に孫廂がある)。
屋根は檜皮葺の入母屋造。
正面は東で、東庭の北に呉竹台、南に河竹台がある。
天皇が主に居住するのは中心の昼御座(ひのおまし、天皇出御の場)・夜御殿(よるのおとど、天皇の寝所の塗籠)で、その北には弘徽殿上御局・飛香舎上御局(后妃の伺候する部屋)がある。
西側の廂には北から順に御湯殿上(天皇の食事を調理する)、御手水間(天皇の調髪を行う)、朝餉間(天皇が朝食を取る)、台盤所(食事を載せた台を置く)、鬼間(厨子などを置く)が並ぶ。
また南廂の殿上間は公卿・殿上人らが伺候する場であった。