北村美術館 (Kitamura Museum)
北村美術館(きたむらびじゅつかん)は、京都市上京区にある、古美術・茶道具を中心とした私立美術館である。
概要
実業家で茶人でもあった北村謹次郎(1904-1991)の収集品を保存するために昭和50年(1975)に財団法人北村文華財団が設立され、美術館は昭和52年(1977)開館した。
所蔵品には国の重要文化財14件を含む。
北村家は、奈良県吉野地方で代々林業を営む旧家である。
北村は、家業の林業を営むかたわら、夫婦で茶道と美術品収集に励んだ。
茶人のコレクションという性格から、茶碗をはじめとする茶器の名品が多い。
また、傑出した茶人であった北村の眼で選ばれた絵画、古筆などにも名品が揃っている。
これら掛軸類も茶席の床(とこ)に掛けることを意識して選ばれた、広い意味の「茶道具」の範疇に入るものであろう。
隣接する北村邸の庭園は東山の緑を借景にしたもので、庭内には国の重要文化財指定の石灯篭2点、石塔1点がある。
主な収蔵品
重要文化財
紙本著色藤原仲文像(佐竹本三十六歌仙)
紙本墨画淡彩鳶鴉図(とびからすず)2幅 与謝蕪村筆
夕顔蒔絵硯箱
牡丹唐草文螺鈿経箱 - 高麗時代
金銅金錍(こんどうこんぺい) - 金錍は仏具の一種
織部松皮菱形手鉢 - 益田孝(鈍翁)旧蔵
色絵鱗波文茶碗 野々村仁清
藤原範宗筆懐紙
後深草天皇宸翰消息(十月五日)
丹波国牒(承平二年九月廿二日)
和漢朗詠集 巻上断簡(鹿)(大字朗詠)
(以下3件の重要文化財は庭園内に所在)
石燈籠 旧所在報恩寺(京都市上京区小川通寺ノ内下ル射場町)
石燈籠
宝篋印塔 旧所在妙真寺(京都市伏見区久我東町)
交通アクセス
京阪電気鉄道 出町柳駅 徒歩10分
京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅 徒歩20分