御廟野古墳 (Gobyono-kofun Tumulus)

御廟野古墳(ごびょうのこふん)は、京都市山科区に所在する古墳時代終末期の古墳(八角墳)である。

概要

本古墳は、被葬者の実在性にも、天皇陵古墳であることにも問題がない、つまり、「天智天皇陵」と呼称してもほとんど間違いのない古墳である。
このような古墳は非常に稀であり、外には天武・持統合葬陵の野口王墓があるだけである。

八角墳は七世紀の中葉になると、大王墓のみが営むようになる。
現在知られているかぎりでは、奈良県桜井市段ノ塚古墳(現舒明陵)、奈良県高市郡明日香村野口王墓(現天武・持統陵)、一般に文武陵と考えられている奈良県明日香村中尾山古墳、それに御廟野古墳などが八角形平面の墳丘を持っている。
日本では初めて大王に固有の型式の陵墓が出現したといえる。

これらの外に、奈良県高市郡高取町の束明神古墳(草壁皇子の真弓山稜か)、方形墳の上に八角形の墳丘を造っている可能性のある明日香村の岩屋山古墳(斉明陵か)などが八角形墳の可能性を指摘されている。

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