花園大学歴史博物館 (Historical museum of Hanazono University)
花園大学歴史博物館(はなぞのだいがくれきしはくぶつかん)は、京都市中京区にある花園大学が2000年に創設した博物館(博物館相当施設)。
仏教系大学初のユニバーシティー・ミュージアムである。
花園大学の調査・研究活動によって蓄積された資料を広く公開し、大学教育だけでなく、市民に開かれた大学の中核施設として、展示活動や教育活動を行っている。
主に文学部史学科の教員が運営に携わっているが、展示活動等に学生・大学院生を中心としたボランティア・スタッフが参加しているのも特徴のひとつで、学芸員などを目指す学生が実物に触れながら実践的に学ぶことができる場ともなっている。
開館時間
10時00分~16時00分(土曜日は1400まで)
原則として、大学の開講期間のみの開館。
施設
第1展示室(主に常設展示で使用)
第2展示室(主に特別展・企画展で使用)
学芸員室・展示準備室
収蔵庫・特別収蔵庫
展示室は無聖館4階に設置。
第1展示室には、QRコードと携帯電話とを組み合わせた閲覧支援システム(文学部・史学科・情報歴史学コースの学生が中心になって開発)が設置されている。
展示
常設展示
考古学部門、民俗学部門、美術・禅文化部門、歴史学・典籍部門の4部門に関する収集資料を展示。
主なコレクションは以下の通り(コレクションがすべて展示されているわけではないので注意)。
京都市最大の前方後円墳である伏見区桃山町黄金塚2号墳(4世紀末)出土の埴輪群
シャーマンらしき人物の線刻画がある盾型埴輪など
平安京二条三坊の発掘調査による遺物
花園大学の敷地
奈良県大宇陀町の農村集落から収集した民俗資料
白隠慧鶴の墨跡
蔡山筆「十六羅漢図」(中国・元代)
俣賀家文書
俣賀家は石見国の御家人
嘉禎2年(1236年)〜応仁2年(1468年)の文書22点
特別展・企画展
通常、春と秋の2回、特別展あるいは企画展を開催している。
開館記念特別展「観る読む悟る 白隠—傑僧とその一門—」(2000年11月14日〜12月9日)
協力:禅文化研究所
2001年度春期特別展「青春の日本画—ポスター・セレクション—」(2001年4月4日〜6月30日)
2001年度秋期企画展「森寛斎と森派の絵画―寛斎・森狙仙・森周峯・森徹山・森一鳳―」(2001年10月9日〜12月1日)
協力:山口県立美術館
文学部国文学科企画展「土岐武治文庫展」(2001年12月6日〜12月14日)
企画:花園大学文学部国文学科
文学部史学科情報歴史学コース開設記念企画展「平安京再現—梶川敏夫氏原画による遺跡復元画展—」(2002年4月3日〜7月6日)
協力:梶川敏夫氏
2002年度秋期特別展「東海の名刹・清見寺所蔵名品展―朝鮮通信使と禅林美術―」(2002年10月28日〜12月21日)
協力:清見寺
2003年度春期企画展「今昔みやこ案内―都名所図会・平安通志・パノラマ地図の世界―」(2003年4月3日〜6月7日)
2003年度企画展(京都学公開講座・オープンキャンパス関連企画)「平安の文学―土岐武治文庫展―」(2003年7月29日〜8月2日)
2003年度秋期特別展「新収 十六羅漢図」(2003年10月20日〜12月13日)
2004年度春期特別展「洛中大火夢物語—風雲の幕末京都—」(2004年4月3日〜6月12日)
2004年度秋期特別展「白隠 禅画と墨蹟—新出龍雲寺コレクション—」(2004年10月25日〜11月27日)
協力:龍雲寺
2005年度春期企画展「羽織裏の粋(おしゃれ)―山名邦和コレクション—」(2005年4月2日〜6月25日)
協力:山名邦和氏
2005年度秋期企画展「枩子菴(しょうしあん)の眼―日本画小品展―」(2005年11月7日〜12月17日)
2006年度春期企画展「箔の美 野口康作品展―画材としての箔 尾形光琳筆紅白梅図金箔・金泥問題に迫る―」(2006年4月3日〜6月24日)
協力:野口康氏
2007年度春期企画展「挿絵の世界—近世の出版文化—」(2007年4月11日〜6月29日)
2007年度秋期企画展「宇治人形—知られざる茶の木人形の世界—」(2007年10月22日〜12月15日)
2008年度春期企画展「春日局ゆかりの寺 妙心寺展」(2008年4月2日~6月28日)
その他
京都歴史回廊協議会に参加。