一汁一菜 (Ichiju-issai (a bowl of soup and one dish))
一汁一菜(いちじゅういっさい)とは、日本における食事の献立の構成の一つ。
主食
- 白飯など
汁物
- 味噌汁など
おかず(惣菜)1品
漬物(香の物)
これらの4種類をセットにして食べるもの。
通常、香の物は数に含まれないため主食以外が「一汁一菜」となる。
おかずを3品(主菜1品+副菜2品)にした「一汁三菜」の構成も良く知られている。
一汁一菜は、おかずが一品のみしかない「質素な食事(粗食)」の意味で用いられた言葉であった。
しかし、食生活の欧米化や飽食が問題視されるようになった近年はむしろ良い意味の言葉とされている。
そして、日本の伝統に基づいた形式の「バランスが取れた食事」とされる向きが大きい。
歴史
元々は鎌倉時代に禅寺で採られていた、質素倹約を重視した食事の形式を指す言葉であった。
よっておかずも野菜を用いた極めて質素なものであった。
(ただし、特別な日や来客時には「一汁三菜」となった)
この食事形式が一般の人々にも広まった。
そして、やがて一汁一菜・一汁三菜が日本の伝統的な日常の食事形態として定着するに至った。
江戸時代には上杉鷹山や池田光政が人々に倹約のために食事を一汁一菜にするよう命じたことが知られている。