上方歌 (Kamigata Uta)

上方歌(かみがたうた)は、「上方唄」とも、「上方端唄(歌)」とも呼ばれる京阪都市部の三味線音楽である。

概要

上方歌は「地歌」の別称としても使われる(特に江戸その他の地域から見ての呼称)。
地歌の「端歌(唄)もの」の別称として「上方端唄」があてられることもある。
しかし、特に上方舞の世界や関西の一部の地歌箏曲の世界で使われるこの名称がさすものはそれとは少し異なるジャンルの音楽のようである。

厳密に区別するのは難しいが、地歌の「端歌もの」同様、江戸時代以降花街や民衆の間で流行した。
上方歌は、地歌の「端歌もの」と比較してテンポ・歌詞の内容が軽快で明るい曲調のものが多い傾向にある。
地方(主に上方に近い地域)の民謡などの中から花柳界の座敷等で好まれたものも上方歌には含まれるようである。
上方舞の世界でも好んで伴奏に舞われる。
また、一部が江戸に上り、端唄(いわゆる「江戸端唄」)、小唄、うた沢、俗曲の曲の一部となった。

京の花街や大阪の花街の花柳界、上方舞の世界の地方(じかた)を務める人々によって伝承されている。

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