文明論之概略 (Bunmeiron no gairyaku (An Outline of a Theory of Civilization))
文明論之概略(ぶんめいろんのがいりゃく)は、福澤諭吉の著書。
1875年(明治8年)に刊行。
全10章。
西洋と日本の文明を比較した文明論。
明治10年刊行の田口卯吉(鼎軒)『日本開化小史』とともに、明治初期の在野史学における代表的史書と評される。
福沢諭吉の「万世一系」論
明治時代の多くの知識人は、皇室の永続性というドグマを受け入れ、誇りに思っていた。
福沢諭吉も、皇室の永続性は近代化を推進する要素だと見なしていた。
『文明論之概略』の「西洋の文明を目的とす」の一節にて、福沢諭吉は以下の持論を展開している。
ただ、国の紀元についてのドグマは、その信奉を強制されていたわけではない。
新渡戸稲造は公式の場で紀元の正確さに疑問を呈している。