県祭り (Agata-matsuri Festival)

県祭り(あがたまつり)は、毎年6月5日から翌6月6日にかけて行われる京都府宇治市の祭。

宇治の平等院の南門から100mくらいのところにある県(あがた)神社の祭礼。
6月5日の深夜、明かりのない暗闇の中で、梵天(ぼんてん)渡御と呼ばれる儀式があり、町内の男集が、梵天と呼ばれる神輿を担ぐ。
この神輿の通過する間は、家々も明かりを落として、それを迎えるため「暗闇の奇祭」と呼ばれている。
県神社の祭神は、小花開耶姫(このはなさくやひめ)で、安産、出産の守り神といわれる。
6月5日の午後10時頃まで、夜店も出る。

かつては旧暦5月15日におこなわれ、「ぎんかん祭」ともいった。

大木を長さ数尺に切り、こぐちに笠をかぶせ、これを棒持し、「ぎんかり」「御ぎんかり」といいはやした。

これは祭神とかんがえられた道鏡のものをあらわしたとつたえられたといった。

俗に「種貰い祭」ともいった。

家々が明かりを落としているあいだ、各地から集まりきた多くの男女は狭い旅舎、民家に雑然と混臥し、相知らぬ男女が相接触した。
妊娠すれば、神から子種をさずけられたとした。

一説に、この祭は道饗祭に起こり、道饗と道鏡とは音が相通じるから、上のような性的な行事に付会され、道鏡を祭神と考えるようになったのであろうという。

[English Translation]