葛切り (Kudzukiri (noodles made from kudzu flour and sugar))

葛切り(くずきり)は、葛粉を水で溶かしてから加熱し、冷却して板状に固めたものをうどんのように細長く切った麺状の食べ物。

冷して蜜をかけて食べたり、乾燥したものを鍋料理の具として用いたりする。

鍋料理の具としては、昨今、葛を原料に用いず、代わりに廉価なジャガイモ澱粉などを原料にして葛切りを模した食材も一般的に使われるようになってきている。

本葛粉

クズの根から作られる粉は本葛粉と呼ばれ、なめらかで口当たりが良いが、本来多少の苦味を伴う。
この苦味が薄いと薬効が落ちるとも言われている。

本葛粉は生産量が少なく高価であるため、現在「本葛粉」として市販されている物でさえコムギやジャガイモ、サツマイモ(甘藷)やなどのデンプンを混入した物が多い。
(ジャガイモは、体を冷やす作用がある)

ただし、西日本、特に産地の多い近畿や九州では本葛粉が比較的手に入りやすい。

本葛粉の生産の現状

本葛粉の生産はクズの根を掘り出す人の高齢化と天然資源の減少によって、現在、国内で出回る本葛粉にしめる中国製の割合が高まっている。

中国製については、中国から寒根葛(葛)の根を輸入し国内で製造した物を国産本葛と表示しているケースがある。
さらに国産本葛と中国産葛を混ぜ合わせて国産本葛としている事が多々見受けられる。

中国産の寒根葛(葛)の根のポストハーベスト(残留農薬)の危険性が問題になっている。

国内産本葛の大生産地は、現在、鹿児島である。
南九州産を原料とする三軒は、信頼のおける生産者といえるだろう。

※ 台湾産の葛根はタイワンクズ、中国産の葛根はシナノクズであり、日本産の葛根とは植物学的には同種類ではない

本葛の原料原産地名表示の現状

現在、本葛には、原料原産地名の表示義務がない為、本葛の表示があっても国産とは限らないのが現状である。
よって商品内容表示に原料原産地名の表示のない物については、外国産が混じっていると言える。

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