観光圏 (Kanko-ken (sightseeing areas))
観光圏(かんこうけん)は日本の一つの都道府県または複数の都道府県にまたがった地域を観光のためにまとめたもので、日本を観光立国とする実現に向けての整備をし、観光旅客の来訪および長期の滞在を促進するために日本の国土交通省の外局である観光庁に認定された地域。
ビジット・ジャパン・キャンペーンにも呼応している。
概要
従来の観光地と呼ばれる狭い地域だけが取り組んだ観光振興では目指す目的の達成に限界があるとされ、このことから広域の圏と呼ぶその地域の創意工夫を生かした主体的な取組を総合的かつ一体的に推進するため観光圏と呼ぶものを設定している。
国または政府によって基本方針を策定し、その地域の関係者との協議を行い地方自治体である市町村や都道府県による観光圏の整備計画の作成とそれらの整備事業の実施に必要な事を関係する観光などの事業者とともに行い、その圏の発展を促すことを目指すもの。
これは「観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律(平成20年5月23日法律第39号)」に基づくものであり、政府の立場からは国土交通省が音頭を取っている。
観光圏の整備計画とその実施を目指す地域は所管する大臣に申請し認定を受ける。
認定されるといくつかの特例が適用され、また場合により交付金も受けられる。
2008年10月3日に16地域、2009年4月22日に14地域が認定されている。
支援内容の例
観光圏整備実施計画が認定されると、事業に対して以下のような支援がある。
観光旅客の来訪・滞在の促進に効果や成果の見込まれる事業に係る補助金の交付(補助率上限40%)
着地型旅行商品の販売に係る旅行業法の特例
周遊割引券の導入に係る運送関係法令の手続緩和
宿泊施設に係る設備投資に対する財政投融資など
認定された観光圏
国土交通省および観光庁による管轄地域、圏域名称とそのサブタイトル、テーマまたはキャッチフレーズ(一部は未定または不明)
北海道
富良野・美瑛広域観光圏;「ちょっと暮らすように旅をする~田園休暇街道」
知床観光圏;「さらなる未知へさそう旅」
さっぽろ広域観光圏;「都会派も、自然派も、ようこそ!さっぽろ圏」
東北
新たな青森の旅・十和田湖広域観光圏;
日本海きらきら羽越観光圏;「日本海、山の神々、舟運、食を通じたおもてなし」
伊達な広域観光圏;「ゆっくり滞在、伊達な時(とき)を過ごす旅」
会津・米沢地域観光圏;「変わらぬぬくもり、変わる楽しみ~会津・米沢千の旅回廊~」
ふくしま観光圏;「やさしさと自然の温もり」
関東
日光観光圏;
水戸ひたち観光圏;「あなたの空と大地」
南房総地域観光圏;「家族時間の旅~里海・里山が織りなす『南房総・交流街道』」
北陸信越
雪国観光圏;「あっという間に別世界また来たくなる雪の国」
富山湾・黒部峡谷・越中にいかわ観光圏;
能登半島観光圏;
福井坂井広域観光圏;
中部
富士山・富士五湖観光圏;「世界に誇る富士の自然と文化を活かした滞在型・リピートの魅力づくり推進事業」
浜名湖観光圏;
伊勢志摩地域観光圏;「~RE:明日(リアス)式伊勢志摩の創出」
近畿
びわ湖・近江路観光圏;
京都府丹後観光圏;「ゆるりぐるりほっこり丹後」
聖地熊野を核とした癒しと蘇りの観光圏;「健心、健脚、健浴、健食」
淡路島観光圏;「おかえりなさい~神話のふるさと淡路島~」
中国
山陰文化観光圏;「ご縁で結ばれる、感動の旅」
広島・宮島・岩国地域観光圏;「『広島・宮島・岩国三本の矢』を巡る国際観光地整備事業」
四国
にし阿波観光圏;「歴史や伝統に彩られた日本の原風景の中で過ごす心豊かな時間の創造」
四万十・足摺エリア(幡多地域)観光圏;
九州・沖縄
平戸・佐世保・西海ロングステイ観光圏;「海からはじまる西★遊記」
雲仙天草観光圏;
新東九州観光圏;「東九州東方見聞録泉と浦の旅」
阿蘇くじゅう観光圏;「風と歩く光に逢う彩に酔う阿蘇くじゅう時遊空間」