たくあんの煮物 (Simmered takuan pickles)
たくあんの煮物(たくあんのにもの)は日本の郷土料理。
京都府、滋賀県、福井県、石川県などに分布する。
古沢庵漬けを出汁、醤油などで煮付け、唐辛子などで味付ける。
酒のつまみやご飯や茶漬けの付け合わせとして温かいまま、または冷えたものも食べられる。
主に夏から秋にかけての料理である。
地域によってさまざまな異称があり、「たくあんの煮たの」(普通に発音すると「たくあんのにたの」又は「たくわんのにたの」だが、方言として「たっくぁんのにたの」又は「たっかんのにたの」と発音される場合もある)、「たくあんの炊いたの」(「たくあんの炊いたん」とも)、「贅沢煮」(たくあんそのままでも十分おかずとして食べられるのに敢えてもう一手間をかけるという点が「贅沢」とされた)、「ふるさと煮」とも呼ばれる。
なお、滋賀県内のスーパマーケットでは惣菜コーナーにおいて「ぜいたく煮」という名称で販売もされている。
この名称はあまりに一般的であり初めて聞くものには違和感を抱かせるが、それぞれの地域では、固有の料理法をもつ料理をさす。
それぞれの家庭に伝来の味があるがここに福井県での作り方の一例を示す。
2~3mmの厚さで輪切りにした古沢庵と水をボウルに入れ、30分程度置いた後、水を捨てる。
鍋に移し水を入れ、沢庵が柔らかくなるまで煮る。
途中で何度か水を取り替える。
煮ているときはものすごい臭いがするので、しっかり換気すること。
沢庵が柔らかくなったら水を捨て、出汁・醤油・油(胡麻油)大さじ1程度を加えて煮る。
沢庵に醤油味が付いたら火を止め、皿に盛って白ゴマ(ひねり胡麻)と輪切りにした赤唐辛子をちらす。