三味長老 (Shamichoro)

三味長老(しゃみちょうろう)は、鳥山石燕の妖怪画集『百器徒然袋』にある日本の妖怪。
石燕の創作物の一つと指摘されている。
付喪神(器物が変化した妖怪)の一種で、かつて名人に使われていた三味線が打ち捨てられ、妖怪化したものとされる。

『百器徒然袋』での石燕による三味長老の解説文では、「沙弥(しゃみ)から長老にはなられず」という、順序を踏まずに上位にはなれないことを意味する古いことわざが引き合いに出されている。
ここで言う沙弥とは、出家してもまだ正式な僧侶になっていない男子を指し、長老とは当時の僧侶の最高峰である国師長老を指す。
即ち、沙弥が長年の末に長老になるのと同じくらい、歳月を経た三味線が三味長老になることを示すとの説がある。

[English Translation]