上方文化 (Kamigata Bunka (Kamigata Culture))
上方文化(かみがたぶんか)とは、大坂と京都を中心にした上方の地ではぐくまれてきた、
衣・食・住・聖・性・真・善・美など、人生の諸相にあらわれる価値のすべてを指す。
陰翳に富み、優美なるを身上とする。
元禄時代(1688年―1704年)には上方の経済がめざましい発展をとげた。
きわめて裕福な町人層が新しい文化の担い手になり、上方文化が生まれた。
上方とは「上かみ(皇居)のある方角」という意味で、京都およびその付近一帯をさすことば。
日本史上、つねに大和民族の文化の中心でありつづけた。
徳川時代に入ると、文化の東漸にともない次第に関東へも洗練された先進的な上方文化が移入され、化成期になって漸く江戸特有の文化が開花を見るに至った。
上方の生活と文化
芸能娯楽
物見遊山(お花見、お月見、紅葉狩り、お雪見など)
上方近郊
- 心斎橋、伏見稲荷、お初天神
上方歌舞伎(関西歌舞伎)
- 坂田藤十郎、佐野川市松
上方落語
-三十石
能 -
狂言 -
上方浮世絵
- 浮世絵
上方舞 -
上方歌
地歌
いろはかるた
百人一首かるた
上方講談
服装
江戸時代前期の上方は地質の立派な着物を好み、染めや鹿子絞りも上方が早かったという。
元禄期には華やかな友禅染めがもてはやされ、衣服の贅沢は上方にとどめをさすといわれる位に豪華になった。
着物の隆盛は大坂町人の財力と美意識がささえていた。
着物
振袖
京友禅
西陣織
浴衣
高島屋
大丸
小大丸
食事
料亭文化
清酒
和菓子
そうめん
羊羹
蒲鉾
醤油
葛
箱寿司
巻寿司
うどん
コンブ
諺・故事成語
石の上にも三年
笑う門には福きたる
瓢箪から駒
来年のことを言うと鬼が笑う
上方を題材にした作品
元禄時代を中心として大坂と京都で行われた町人文学を上方文学という。
近世社会の仕組みが徐々にその姿をあらわすなかで、都市の多様な生活を描き、生命力にあふれた人間の心情と機微をとらえようとしたのが上方文学であった。
そこにおおきな足跡を残したのが、浮世草子の井原西鶴、浄瑠璃の近松門左衛門、俳諧の松尾芭蕉の三人である。