南観音山 (Minamikannon yama (one of decorative floats parading in Gion festival in Kyoto))

南観音山(みなみかんのんやま)は、毎年7月17日に京都市内で行われる祇園祭にて巡行する「山鉾」のひとつ。
全32の山鉾のうち、最後に巡行する曳山。
財団法人南観音山保存会が主体となって継承・運営している。

概要

南観音山の御神体は楊柳観音と善財童子である。
楊柳観音像は恵心僧都源信 (僧侶)(942年 - 1017年)の作と伝承するが、天明の大火(1788年)で像の頭部以外は焼失してしまったため、復元されたものである。
楊柳観音の横で合掌している善財童子像は江戸時代の作。
華厳経「入法界品(にゅうほっかいぼん)」にある、善財童子が53名の善知識を歴訪するという説話から取材されている。

南観音山だけに存在する行事、「あばれ観音」は、宵山と呼ばれる、山鉾巡行の前日16日の深夜におこなわれる。
御神体の楊柳観音を神輿にくくりつけて揺らしながら、保存会がある町内を3周するというものである。
「暴れさせることで北観音山の観音さまへの恋心を冷めさせる」とのいわれがある。
他にもいくつかのいわれがあるが、どれも定かではない。

見送りの「龍王渡海図」(1988年新調)・下水引の「飛天奏楽」(1995年新調)は、日本画家の加山又造の下絵によるもの。
2008年には4枚の天水引 緋羅紗地「四神図」が復元新調された。

[English Translation]