吉志舞 (Kishimai (court dances and music))
吉志舞(きしまい)とは大嘗祭などで、阿倍氏の当主等が監督して、闕腋袍(けってきのほう)等、主に武官の服装で、踊られた舞楽。
吉師舞、吉士舞等とも表記される。
舞い方自体は伝承されていない。
楯節舞(たてふしまい:楯伏舞、楯臥舞等とも表記)と同じものと考えられる。
伝説では、神功皇后が新羅征伐後、凱旋し、安倍氏の祖先によって、大嘗祭で踊られたものであるという。
また、住吉大社には、神功皇后帰還の時、出迎えた、現在堺市にある七道駅浜の住人が、傘を被って踊ったものが起源であり、住吉踊りはこの伝統を継承している、との伝承がある。
吉師とは大和朝廷にて外交や水軍などに関係した氏族を指し、渡来系のものが多かったという。
安倍氏は吉師と関係があった。
大日本帝国海軍の依頼で、伊福部昭により作曲された同名の古典風軍樂と題された曲がある。
戦後、ゴジラ等の映画で自衛隊の出動する場面などに背景音楽としてよく使われた。
『ゴジラ_(1954年の映画)』の「フリゲートマーチ」(海上保安庁の巡視船や防衛隊のフリゲート艦隊のテーマ)、『宇宙大戦争』の「宇宙大戦争マーチ」(映画のメインテーマ)などといった異なる編曲が使用されたが、なかでも『怪獣大戦争』での編曲(映画のメインテーマ)が「怪獣大戦争マーチ」として知られるようになった。
「怪獣大戦争マーチ」の編曲は、製作側の要望で伊福部の代表曲を使用した『ゴジラvs.ビオランテ』でも流された。