尊円流 (Sonen School)

尊円流(そんえんりゅう)とは尊円法親王が起こした書(書道)の流派(書流)である。

青蓮院流(しょうれんいんりゅう)、御家流(おいえりゅう)とも呼ばれる。

命名由来

尊円流の名の由来は、尊円法親王が世尊寺流から分化発展させ、創始されたため
青蓮院流の名の由来は、尊円法親王が、青蓮院門跡であったことため
御家流の名の由来は、尊円法親王の父君伏見天皇が、この書流を見て「今後、汝が家の流儀とせよ」と、仰せられたため

関係諸書流
親系統
世尊寺流 始祖藤原行成
子系統
尊朝流 始祖尊朝法親王
三条流 始祖三条西実隆
宗鑑流 始祖山崎宗鑑
伝内流 始祖建部伝内
近衛流 始祖近衛稙家
素眼流 始祖金蓮寺の僧素眼
有栖川流 始祖 霊元天皇

他に、勅筆流などあり。

特徴
上記のように派生流派が多く、一見隆盛を極めているかのように見えるが、とくに傑出した能書家がない(一休宗純が茶道用の掛物として当流を使用しているのがわずかに目立つのみとされる)。

ただし、武家の公式文書は多く御家流で書かれたため、次第に全国のあらゆる階層に普及した。
江戸時代には教育熱の高まりとともに、寺子屋などで庶民が学ぶ往来物などの教科書でも御家流の書が用いられていたことから、爆発的に普及。
明治に活字文化が普及するまでは、日本の標準書体であったといえる。

[English Translation]