山田錦 (Yamada-nishiki)

山田錦(やまだにしき)は、イネ(稲)の品種の一つ。
主に日本酒醸造に用いられており、酒米の王様といわれる。

概要
1923年に兵庫県加東郡社町(現:加東市)の兵庫県立農事試験場(現:兵庫県立農林水産技術総合センター)で「山田穂」「矮性渡船」を人工交配させて誕生し、1928年に酒造米生産地(現酒米試験地)で産地適応性の試験が行われた。
1936年に「山田錦」と名付けられ、兵庫県の奨励品種になった。
その後、全国でも栽培されているが、全国の生産量8割を兵庫県産が占める。
特に、三木市や加東市の一部は特A地区に指定されており、「酒米買うなら土地を買え」と名言を言われるぐらいこの地区産のものが特に珍重されている。
(ただし、この地区指定は栽培地域の歴史的経緯に基づくものであり、必ずしも生産される米の品質を反映しているわけではない。)
(この点で、毎年評価が更新される食用米の地区指定とは意味合いが大きく異なる)。
なお、北限地は新潟県上越市吉川区とされる。

発祥地
兵庫県多可郡多可町

主な生産地
兵庫県三木市・加東市・西脇市・多可郡多可町

栽培面積
兵庫県3534ha(2007年)

栽培適地
水田土壌は粘土質、地形は山間または盆地となっており、なかでも、東西に開けた中山間の谷あいや盆地では、夏季の気温の日較差は10℃以上に達する所である。

特徴
米粒ならびに中心部にある「心白」というデンプン質が大きく、かつ、鮮明に中央にある。

タンパク脂肪の含有量が少ない。

普通の米より、大きくて、粒の中心が白い。

粘土の多い土地で、夏の間、昼と夜の気温の違いが大きい場所が栽培適地。

茎が長く、強い風が吹くと倒れやすい。
倒れた場合は米の質が悪くなる。

いもち病(稲熱病)にかかりやすく、普通の米より育てるのが難しい。

[English Translation]