御手印遺告 (Go Tein Yuigo)
御手印遺告(ごていんゆいごう)は、後宇多天皇が1321年(元享元年)に大覚寺が建立される経緯、大覚寺と真言密教が永く興隆をすることを願って定めた遺誡21ヶ条を記した書。
1巻。
全文6500文字余り。
草本では、後宇多天皇自身が真言の部分8ヶ所に御手印(手形)を押している。
後宇多天皇宸翰(自筆)の草本が現在も大覚寺に所蔵され、国宝に指定されている。
後宇多法皇御遺告、御遺告とも称される。
内容
大覚寺建立の縁起。
大覚寺護持のための掟と密教興隆の願い。
21ヶ条(抜粋要約)
1条・後宇多天皇が自身の経歴を述べ、密教興隆を願う気持ち
2条・密教における祈祷の意義
3条・国家と仏法の興廃に関して
4条・教王常住院の建立について
9条・僧侶教養の軌則
11条・童子の教育について
12条・禁ずべき行為・事柄
14条・御追福に関すること
15条・御陵について
21条・禅助に対して報恩する気持ち