手絡 (Tegara)

手絡(てがら)は日本髪を結う際に、髷に巻きつけるなどして飾る布のことをいう。
古くは髷かけとも

素材は、多くは縮緬、高級武士では錦、明治に入ってからは和紙を加工したものも登場した。

色彩には特に規定があったわけではないが、若い娘や若奥様は鹿の子絞りで装飾した赤や桃色の華やかな色、年配の婦人は無地の藤色や浅葱色など落ち着いた色をよく使った。

手絡を用いる髪形

お煙草盆:髷の間にかける
桃割れ:髷の中に入れ込み下部を割って見せる。

唐人髷:髷の中に入れ込み上下を割ってみせる
割れしのぶ:髷の中に入れ込み上下を割ってみせる。
手絡を固定するため鹿の子留めと呼ばれる特殊な簪を使う。

結綿:島田髷の折り返し部分を手絡で結んだもの。
手絡を使わない場合は呼び名が違う。

布天神:髷の外側に上下にかける、手絡がない場合は天神髷と呼んで区別する。

割り鹿の子:髪を止める笄の下をくぐらせるようにして結ぶ。

三輪髷・長船:ほぼ同型の髷だが結う身分が違うため、前者では縮緬・後者では錦の手絡を用いることが多い。

[English Translation]