打衣 (Uchiginu)
打衣(うちぎぬ)は、十二単で着用する着物の一つ。
元々は砧で打つことにより光沢を出した生地から作られたことが名称の起源である。
その後、この作業が手間がかかると言うことで「板引き」(生地に硬めに糊をして漆を塗った厚板に貼り付け、板のように固まったところではがす加工)をした生地から作られるようになった。
しかし、1928年(昭和3年)の即位の礼で調製した十二単は、この「板引き加工」も贅沢であるとして通常の生地から調製されるようになり、この慣行が現在まで続いている。
元々は十二単の形を整える役目を持つ着物であったため、他の単衣や袿に比べ一回り小さめに仕立てられる特徴がある。