時代行列 (Jidai Gyoretsu)
時代行列(じだいぎょうれつ)とは、祭りの中で古墳時代から昭和初期までの時代考証に基づき、各時代の扮装を復元した上で行う行列である。
特に近代以降を発祥とする都市祭礼のなかで見られ、戦後に観光業振興のため地域の歴史的資源が着目されて創始された例が多い。
地域住民を主体とする伝統的祭礼と異なり行政主導である事が多く、宗教的側面が薄く伝統的制約が少ないため集客を目的としたさまざまな趣向が凝らされて華やかなイベントとなる傾向にある。
時代行列の内容
時代考証についてはかなりしっかりしてるところがある一方で、かなりいいかげんなところも見受けられる。
古墳時代
奈良時代
平安時代
初期
奈良時代と大きく違いはない。
中期
全員が平安装束を着用する。
但し、若干簡略化される場合が多い。
曲水の宴も参照。
後期
平家、そして源氏が台頭した時代、ということから男性は甲冑をまとう場合が多い。
女性は中期と大きく変わらない。
鎌倉時代
平安後期と大きく違いはない。
室町時代
鎌倉時代と大きく違いはない。
安土桃山時代
戦国時代でもあることから男性は武者行列として甲冑をまとう場合が多い。
女性は姫役は平安時代と同様(但し本来は小袖に、小袖の打ち掛けとなる)、それ以外は男性同様に武装した姿の場合が多い。
江戸時代
平和な時代を反映して大名行列となる場合が多い。
又、姫役、腰元役、町人役、大道芸人役、等の女性や少年少女が登場する場合も多い。
各種の日本髪を観察する絶好の機会。
遊女おいらん道中、丸髷丸髷が見られる祭り等、稚児髷稚児髷が見られる祭り等も参照。
明治時代
大正時代
その他
武将、大名、姫、等の役に芸能人が扮する場合も多い。
上記の行列の中に巫女、稚児、手古舞、民謡舞踊、御輿、鼓笛隊、バトンガール、カラーガード等が入る場合も多い。
全国の時代行列
※自治体名の後は登場する時代。
北海道
東北地方
8月15日または16日彩夏SENBOKU払田柵夏の風物詩(大仙市、平安)
11月1日~3日:秋の藤原まつり(平泉町、平安、稚児行列)
11月中旬山田大名行列(本吉町、江戸)
北関東
3月上旬:石段ひなまつり(渋川市、平安)
4月中旬:小幡さくら祭り(甘楽町、戦国)
4月下旬:白井宿武者行列(渋川市、戦国)
8月上旬:古代行列@たちばな古里まつり(渋川市、古墳)
10月上旬:狐の嫁入り行列(高崎市、江戸~明治)
10月下旬:大正時代祭(さいたま市中央区、明治~昭和戦前)
南関東
4月中旬:大岡越前祭(茅ヶ崎市、大名)
5月3日:北条五代祭り(小田原市、戦国)
10月中旬:道灌まつり(伊勢原市、鎌倉、戦国)
11月3日:東京時代祭(台東区、平安~昭和)
11月上旬:国分寺まつり(国分寺市、奈良~鎌倉)
11月上旬:はにわ祭り(芝山町、古墳)
甲信越
4月12日の直前の土曜日:信玄公祭り(甲府市、戦国)
5月3日:狐の嫁入り行列(阿賀町、江戸~明治)
11月23日:文化文政風俗絵巻(南木曽町、江戸)
東海
4月上旬:姫様道中(浜松市北区、大名)
4月下旬:遠州大名行列(磐田市、大名)
6月上旬:斎王まつり(明和町 (三重県)、平安)
9月第3日曜:島田髷祭(島田市、江戸)
10月上旬:名古屋まつり(名古屋市中区、戦国)
北陸
6月上旬:金沢百万石まつり(金沢市、戦国~江戸)
4月下旬 ふくい春祭り越前時代行列(福井市、南北朝~幕末・明治)
京都府
5月15日:葵祭(下鴨神社、上賀茂神社(京都市)、平安)
9月下旬:斎宮行列(野宮神社(京都市)、平安)
9月第4月曜:櫛まつり(安井金比羅宮(京都市)、古墳~昭和、現代舞妓)
10月22日:時代祭(平安神宮(京都市)、平安初期~明治)
その他の関西
3月下旬:あいの土山斎王群行(甲賀市、平安)
4月:源氏まつり(川西市、平安末期~鎌倉)
中国四国
5月3日:土佐一條公家行列(四万十市、平安)
11月第2日曜:宿場まつり(矢掛町、江戸)
九州
11月中旬:椎葉平家まつり(椎葉村、平安末期)