毬杖 (Giccho)
毬杖(ぎっちょう)は、木製の槌(つち)をつけた木製の杖を振るい、木製の毬を相手陣に打ち込む遊びのことである。
またはその杖をいう。
振々毬杖(ぶりぶりぎっちょう)、玉ぶりぶりとも。
杖には色糸をまとう。
平安時代に童子の遊びとして始まり、後に庶民の間に広まった。
その後は形骸化し、江戸時代頃まで正月儀式として残った。
現在では、地域における文化体験の一環として時たま楽しまれる。
左利きの人が毬杖を左手に持ったことから、ひだりぎっちょうの語源とする説もある。
『本朝俚諺』には、「俗間に、左の手の利きたる人をぎっちょといへるは、左義長といふ意、左専(もっぱ)らききたるに準(なら)ふ」とある。