発泡日本酒 (Happo Nihon-shu)
発泡日本酒(はっぽうにほんしゅ)とは、近年注目されてきた発泡性のある、すなわち炭酸ガスを含んでいる日本酒のこと。
発泡清酒(はっぽうせいしゅ)とも呼ばれる。
また「活性酒」と表示された場合、それが発泡を意味している場合も多い。
おりによってにごっているものが多く、発泡にごり酒や活性にごり酒といった呼称もある。
歴史
太平洋戦争前から一部の酒蔵で生産されていた。
長いこと注目されることはなかったが、平成以降、日本酒日本酒の現在の一環として、にわかに市場で脚光を浴びるようになってきた。
製法
製法には、シャンパンと同様の瓶内二次発酵方式と、炭酸ガス注入方式とがある。
また、搾りたての清酒には溶存炭酸ガスによる微発泡性を持つものもある。
瓶内二次発酵方式
アルコール発酵が止まっていない日本酒醪を火入れせずに酵母が生きた状態で瓶詰めし、瓶内でさらに発酵を進めて炭酸ガスを瓶内に閉じ込める方法。
純米酒に用いられることが多い。
この製法がワインに対するシャンパーニュと同等の製法である。
炭酸ガス注入方式
アルコール濃度の低い酒に炭酸ガスを溶かし込んで製造する。
日本酒純米酒の原酒で、水も加えていなければ炭素濾過もしていない酒が対象とするのに適しているといわれる。
炭酸ガスを入れてから十日ほど経ったときに日本酒醪(もろみ)をしぼり、もう一度日本酒酵母を入れて発酵させ、出てくる炭酸ガスを低温でそのまま溶存させて出荷する。
特徴
同じく発泡性であるスパークリングワイン同様、開栓前に揺らしたり振ったりすることは禁物で、開栓には注意を要し、栓をゆるめて中から発泡してきたらしばらく様子を見ながらゆっくりと開ける。