石焼き芋 (Ishiyaki Imo)

石焼き芋(いしやきいも)は、サツマイモを使った料理のひとつである。

概要
サツマイモを熱した小石の中に埋めて、間接加熱によって焼いたもの。
間接的にゆっくり加熱することで、アミラーゼ(デンプン分解酵素)が、デンプンをグルコースに変える。
そのため、通常の焼き方よりも甘く仕上がる。
甘みの強さから女性や子供に人気がある。
ただし芋は屁が出やすい・太りやすいなどといわれるため、女性が買うのをためらうことも多い。

屋台や軽トラックに専用の釜を積み売り歩く姿は、日本の冬の風物詩のひとつである。
売り歩く際は、「いーしやぁーきいもー、おいもー」といった独特の節回しで呼びかけるのが定番である。
寒冷地では芋焼き釜の排気圧で「ポー」という音が鳴る機器を代わりに用いる場合もある。
最近では家庭用の「石焼き芋器」も市販されており、家庭でも手軽に石焼き芋が楽しめるようになってきている。
屋台が減少した今はスーパー軒先での路上販売やコンビニなどで売られている。

石焼きに適した品種としては「紅あずま」、「鳴門金時」や「ベニオトメ」があげられる。

焼き芋
石焼き釜を使わず焼いたものは、単に焼き芋と呼ばれる。

昭和やそれ以前の時代において、冬の時期に道路や庭に積った葉落葉を集め、焚き火として燃やす際に、一緒にサツマイモを入れて焼く光景は、冬を物語るものとして扱われ、冬を表す季語ともなっている。
その際、焦がさないようにアルミホイルに包んで焼く事もある。

こちらは石焼き釜とは違い裸火を使うことから火加減が難しいなどの問題もある。
しかし、上手に焼ければ甘くホコホコした風味を味わえる。

ただ、日本では2002年12月に施行された改正廃棄物の処理及び清掃に関する法律にもより家庭から排出されるごみ類を野焼きすることに制限が加えられた。
そのため、落ち葉であっても住宅地で燃やして処分しにくくなったこと、庭付きの持ち家率低下、都市開発による森林の伐採などの事情もあり、21世紀に於いて一般ではごく一部でしか見られない風景となっている。
多くの地方自治体では落ち葉やせん定した枝葉は燃やせるゴミとして排出するか、堆肥化して処分するよう指導している。
詳細は地元自治体の清掃局などに問い合わせして欲しい。

なお、サツマイモ自体は栽培が簡単で収穫量が見込めることから、焼き芋を含むサツマイモを使った芋料理は通年食べられている。
焼く他に蒸すたり煮るといった加熱調理が行われる。

[English Translation]