脩子内親王 (Imperial Princess Shushi)
脩子内親王（しゅうし / ながこ ないしんのう、長徳2年12月16日 (旧暦)（997年1月27日） - 永承4年2月7日 (旧暦)（1049年3月13日））は、第66代一条天皇の第一皇女で、母は皇后藤原定子。
『大日本史』では「修子」と表記。
同母弟妹に敦康親王、び子内親王。
早くに母后を亡くし、宮中で育った（一条天皇の詔）。
父帝鍾愛の皇女にして、裳着とともに三品に直叙した。
寛弘4年（1007年）正月、12歳の時に一品親王准后の位を授けられ、本封の外千戸を加えられた（この時の詔書が『大日本史』に載っている）。
父帝の死後、藤原道長・藤原彰子の庇護下にいるのを良しとせず、道長と彰子の不興を存知で叔父藤原隆家邸へ移った。
その後長和2年（1013年）1月27日に三条宮に遷御（小右記）。
彰子のもとに引き取られた同母弟の敦康親王とは別々に暮らしていた。
親王が20歳の若さで薨去した際には非常に嘆き悲しんだという（『栄花物語』）。
大変信心深く、治安 (日本)4年（1024年）3月に落飾、入道一品宮などと称された。
高貴な皇女の多くがそうであったように、終生未婚であった。
藤原頼宗の次女藤原延子（母は藤原伊周女で脩子内親王の従姉妹）を養女とし、延子が後朱雀天皇に入内した際には養母として付き添った。
内親王は書に長じ、御側には琴、琵琶を善く弾く人々が多く侍っていたため、延子も筝の琴に優れていたという（『栄花物語』）。
永承四年春に薨去し、葬送の日はちょうど釈迦入滅の日であったため、「成仏間違いなし」と言われた（『後拾遺和歌集』）。
内親王は外戚家の零落後に生まれ、同母弟の敦康親王同様、後見人に恵まれなかった。
しかし、父帝は長女である内親王を非常に可愛がり、また帝の近臣達はそれを熟知していたために、内親王のためによく奉仕した（『権記』『小右記』など）。
また内親王は後一条天皇・後朱雀天皇の両天皇（ともに彰子所生）にとって、異母とはいえ唯一人の皇姉であったため、生涯を通して朝廷でそれなりに尊重された。
『枕草子』伝来に関係したらしい（枕草子能因本奥書）。
また、歌人相模 (歌人)が仕えたことでも知られる。
寛仁4年（1020年）ごろ三条宮西に住む菅原孝標女が内親王家から「めでたき草子ども」を下賜されたというエピソードが『更級日記』にある。