講書始 (Koshohajime (New Year lecture in the court))
講書始(こうしょはじめ)とは毎年1月に天皇の学問始の一環として学者による進講を行う皇室年中行事。
概要
明治2年に京都御所小御所において、玉松操らが和書を代表して『日本書紀』を、東坊城任長(大学頭)らが漢籍を代表して『論語』を講義したのが最古とされる。
当時は御講釈始とも呼ばれた。
明治5年(1872年)に現在の呼称が定まり、翌年には皇后も列席する事、洋書に関する進講も行う事とされた。
現代では皇后だけでなく、皇太子・親王及びその妃・内親王も出席する。
正式に宮中行事とされたのは、1926年(大正15年)の皇室令大正時代第5条による。
第2次世界大戦後には、これまでの和書・漢籍・洋書を改めて人文科学・社会科学・自然科学の3分野として各界の権威者を招くようになった。
近年の要旨
平成20年
平成20年(2008年)の講書始は、1月10日に皇居で行われた。
出席者は明仁・皇后美智子・徳仁親王・秋篠宮文仁親王および文仁親王妃紀子。
進講時間は3分野を約15分ずつの計45分あまり。
人文科学 久保田淳による「西行と伊勢国」
社会科学 吉田民人による「社会秩序を決めるのは法則か規範か」
自然科学 喜田宏による「インフルエンザウイルスの生態」