大臣家 (House of minister)
大臣家(だいじんけ)とは、公家の家格のひとつで、摂家、清華家に次ぐ家格。
清華家に準じて昇進(ただし、摂家・清華家が任じられない参議を経て中納言となる)する。
大臣に欠員が出た場合、大納言から近衛大将を経ずに直接内大臣に昇進する家柄である(清華家とは異なり近衛大将を兼ねることはできない)。
極官は太政大臣(ただし、江戸時代の太政大臣は摂政・関白経験者に限られた)である。
希に右大臣に昇進した例(三条西実条・中院通躬)がある程度で、現実には大臣家から内大臣を超えて昇進した事例は少ない。
明治維新後は伯爵となったが、嵯峨家(正親町三条家)はのちに侯爵となった。
大臣家は、以下の3家。
正親町三条家:藤原北家閑院流三条家庶家。
三条実房の子正親町三条公氏が祖。
明治維新後、嵯峨家に改号。
旧家。
家業は有職故実。
三条西家:藤原北家閑院流正親町三条流。
正親町三条実継の子三条西公時が祖。
旧家。
家業は香道、和歌、有職故実。
中院家:村上源氏久我家同祖。
久我通親の子中院通方が祖。
旧家。
家業は有職故実。