舞鶴都市圏 (Maizuru urban area)
舞鶴都市圏(まいづるとしけん)とは、舞鶴市を中心とした経済地域の総称。
舞鶴経済圏とも。
北近畿の中心都市である舞鶴市を中核に、福井県(嶺南)大飯郡全域と綾部市、宮津市の一部などを含む。
その都市圏人口は約12万人。
人口集中地区人口は約7万人の経済都市圏。
特徴
都市圏の中心となるべき舞鶴市は高等学校等の教育機関が国立1校(舞鶴工業高等専門学校)、公立2校、私立1校と少ないため、統計上、昼間人口の吸収率は必ずしも高くない。
それでも京都府中丹地方を統括する京都府中丹広域振興局や府北部唯一の社会保険事務所や近畿財務局、検察審査会等が立地、また京都地方裁判所舞鶴支部は北部4支部のなかで唯一、地裁の合議事件、実裁の少年事件を受け持つなど行政・司法の中心地である。
また造船・硝子といった日本でも有数の重厚長大産業の大規模工場も立地しており、雇用都市圏を形成している。
同時に、医療先進地として舞鶴医療センター(旧国立舞鶴病院)・舞鶴共済病院・舞鶴赤十字病院・市立舞鶴市民病院・自衛隊病院などの大規模病院があり、日常的に近隣市町村のみならず広域からの人口流入が多い。
なお、軍港及び国際貿易港たる舞鶴港を有し、海上自衛隊舞鶴地方総監部や第八管区海上保安本部、国土交通省舞鶴港湾事務所など日本海広域を指揮監督する海事機関があるのも特徴の1つである。
近年の動向
都市圏の中心地となる舞鶴市は長らく軍事・行政の中心都市としての位置づけられてきたが、近年においては商業都市としても発展しつつある。
2008年現在、北近畿では最大規模(売場面積:15,932㎡)の総合ショッピングセンター「らぽーる」(平成7年開業)や「バザールタウン舞鶴」(同11,874㎡、平成12年開業)、さとう舞鶴店(同7,703㎡)などが大型商業施設が立地。
また通称「京都府道28号小倉西舞鶴線」や国道27号を中心にベストワン舞鶴店(同2,396㎡、平成8年開業)や100満ボルト舞鶴店(同1,589㎡、平成8年開業)など郊外型大型店や洋服の青山やオートバックス、スシローなどロードサイド型店舗などが多数立地し、福井県や丹後地方からの近隣からの流入も増加している。
商業統計に見る小売業の年間商品販売額は府北部では最大であり、京都府下でも京都市、宇治市に次いで第3位である。
行政都市圏としてだけではなく、商業都市圏としての一面も垣間見られる。
なお工業に関しては倉谷工業団地にケンコーマヨネーズ西日本工場が進出するなど明るい話題がある一方、大和紡績舞鶴工場が生産を中止するなどある。
工業統計における生産高も一進一退である。
今後は国際貿易港たる舞鶴港を中心とした産業育成を急がれている。
産業
日本海側でも有数の国際貿易港の舞鶴港を中心に重厚長大産業から成る。
工業製品出荷高は舞鶴市が約2,200億円となっている。
都市雇用圏(10%通勤圏)の変遷
金本良嗣・徳岡一幸によって提案された都市圏。
細かい定義等は都市雇用圏に則する。
一般的な都市圏の定義については都市圏を参照のこと。
その他の北近畿の都市圏
北近畿地方は兵庫県、京都府の日本海側及び福井県嶺南地方の3県にまたがる事から横の繋がりは極めて希薄である。
そのため舞鶴都市圏の他にも福知山市を商圏とする福知山都市圏、兵庫県但馬地方の中心都市である豊岡市を中核とする豊岡都市圏などがある。
これらはそれぞれ独立して商圏を維持している。