忍び物見 (Shinobi-monomi)

忍び物見（しのびものみ）は、戦国時代 (日本)、戦場で、山野に隠れて敵情をさぐる斥候。

しばみ、かまり、ともいった。

概略
だれにも見つからないように山野に伏し、草むらにかくれ、敵地の形勢、敵兵の動静などを視察する。
ふつうの物見（のちの将校斥候くらいに相当する）よりは地位は低く、徒卒、足軽などがあてられた。

「見聞雑録」には、織田信長が忍び物見を出して敵情をさぐらせたことがある。
「奥羽永慶軍記」には、伊達政宗が芝見（しばみ）をつかって敵の夜討を警戒したことがある。

かまりのことは、「松平家忠日記」天正10年7月26日の条に、徳川家康が信濃の諏訪頼忠とたたかったときにかまりをつかったことがみる。
「大須賀記」天正10年8月27日には、徳川家康が北条氏直と甲斐国新府でたたかったときに横須賀衆の手でかまりの指図をさせたことがみえる。