東洋拓殖 (Toyo Takushoku)
東洋拓殖株式会社（とうようたくしょくかぶしきがいしゃ）は、大日本帝国時代の朝鮮の植民地事業を進めることを目的として設立された特殊会社である。
1908年（明治41）12月18日、東洋拓殖株式会社法（東拓法）を根拠法として、大韓帝国政府と日韓民間資本の共同出資などにより設立された。
初代総裁は宇佐川一正（中将）。
当初は漢城（韓国併合後、京城府に改名）（現在のソウル特別市）に本店を置いた。
朝鮮の土地5700町 (単位)を所有して、日本からの移民と開拓をその事業として掲げた。
会社発足当初から、政府の補助金も受けて土地の買収を進めた。
土地調査事業（1910年～1918年）で日本が接収した土地のうちから1万1400町歩が現物出資される。
これらが朝鮮農民の反発を受けて買収が停滞する。
しかし、1919年には7万8000町歩(全耕作面積の約1.8%)を保有した。
同社の日本人移民事業は挫折したが、接収した土地で朝鮮民族を寄生地主制として働かせ、地主兼金融業を中心業務とするようになった。
そのため、日本の敗戦に至るまで日本統治時代の朝鮮における最大の地主となる。
1937年には小作人7万8667人を擁した。
また、天皇家が同社の株式を所有していたことも含め、名実とも日本の朝鮮経営の中心となった。
1917年に東拓法が改正され、本店が東京に移される。
それと共に満州、モンゴル、華北、南洋諸島にまでその営業範囲を広げた。