押買 (Oshikai or oshigai)
押買(おしかい/おしがい)とは、市場において双方の折り合いが付いていないにも関わらず、強引に商品を買いあさる行為。
律令法では強市(きょうし)と呼ばれた。
また、反対に強引に商品を売りつける行為を押売(おしうり)と呼ぶ。
律令法では強市は違法とされ、笞罪50の刑とされた。
鎌倉幕府では仁治元年(1240年)以来、たびたび押買の禁令を出している。
中世から近世初期にかけて押買・押売は、質取行為と並んで市場における悪習として取締りの対象とされた。
戦国大名の分国法などでも禁止行為の代表として挙げられている。
『大内氏掟書』によれば、権力や武力を用いて強引に買いあさるために「公方買」「守護買」などとも呼ばれていたことが記されている。
他にも『結城家法度』や『安土城下掟書』でも押買禁止が明記されている。