有司専制 (Yushi Sensei (Despotism by Domain-dominated Government))
有司専制(ゆうしせんせい)とは、明治政府の藩閥官僚中心・超然主義の政府を批判した言葉。
1874年に板垣退助・後藤象二郎らによって政府へ出された『民選議院設立建白書』。
この中にある「臣等伏シテ方今政権ノ帰スル所ヲ察スルニ、上帝室ニ在ラス下人民ニ在ラス、而独有司ニ帰ス」の言に由来している。
「有司」とは政府官僚を指す。
議会政治によらず彼らの合議だけで国家の方針を決めているのが現状である。
これは国民の「輿論公議」を重んじるとした『五箇条の御誓文』の精神に反すると痛烈に批判。
以後自由民権運動における政府批判と議会設置を求めるスローガンとして用いられた。