歴史町 (Rekishimachi (Historical town))
歴史町(れきしまち)とは、日本の町の形態のひとつである。
歴史的集落(れきしてきしゅうらく)とも呼ばれる。
概要
主に日本で、中世や近世において歴史的な背景や当時の社会情勢から生まれた町の形態の総称である。
あるいは、現代において過去のそれを起源とした町で、特に当時の情緒を色濃く残した町・町並みのことである。
特に町並みが保存されたものは非常に歴史的・文化的価値が高いもので、世界遺産や重要伝統的建造物群保存地区に指定されていたり、観光地となっていたりする。
そのような状態でなくても、地元住民の努力によって町並みが保存されているものも多い。
分類
城下町
- 城郭を中心に形成された町
陣屋町
- 陣屋・代官所を中心に形成された町
宿場町
- 街道の宿場を中心に形成された町
門前町
- 寺社を中心に形成された町、神社の場合は鳥居前町と呼ぶ場合もある
武家町
城下町・陣屋町において、武士が居住する武家屋敷・侍屋敷が集まってできた町
寺町
- 寺院が多く集まってできた町で、江戸時代の城下町やその周辺に多かった
港町
- 海や河川の港の周囲に形成された町(漁業を営む小集落である漁村も含まれる)
在郷町
- 農村部において商工業者が集まってできた町
寺内町
- 寺院の住職や関係者・信者などが集まってできた町
社家町
- 神社の神職などの社家が集まってできた町
商家町
- 商売によって大成した富豪の邸宅・屋敷が集まる町
産業町
- 伝統産業に従事する職人や、鉱山や土木業などの産業に従事する者が集まってできた町、あるいはその産業・工芸品の売買によって栄えた町
職人町
- 伝統産業に従事する職人が集まってできた町、あるいはその産業・工芸品の売買によって栄えた町で、上記産業町の一種
市場町
- 比較的大規模な市場(いち)を中心に栄えた町
花街
- 花町ともいい、遊郭が集まってできた町
温泉街
- 温泉を中心に形成された町
下町
- 商工業者や下級武士などが多くすんでいる地区・町の通称で、庶民的な町のこと