蕨手刀 (Warabite sword)

蕨手刀(わらびてとう、わらびてがたな、わらびてかたな)は、日本の鉄製刀の一種。

概要
古墳時代終末期の6世紀から8世紀頃にかけて東北地方を中心に制作される。
7世紀後半頃の東北地方北部の古墳の副葬品の代表例。
太刀身の柄端を飾る刀装具である柄頭が、蕨の若芽のように渦をまくのがデザイン的特徴である。
また、柄には木を用いず、鉄の茎(なかご)に紐や糸などを巻いて握りとしている共鉄柄(ともがねつか)である。

日本全国で200点以上が確認されている。
ほとんどが古墳や遺跡からの出土である。
発見場所の分布は北海道・東北地方が多く特に岩手県からの出土が70点以上と極めて多い。
甲信越地方にも例が見られ、四国九州にも若干存在する。
なお、正倉院にも蕨手刀が保存されている。

初期の形状は柄と刀身が直線的であるもの(直刀)が多い。
東北地方では、刃が上を向くように柄に反りを生じるようになる。

また新しい年代のものには柄に毛抜形の透かしの入った形状を持つものがある。

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