麝香間祗候 (Jako no ma shiko)
麝香間祗候(じゃこうのましこう)は帝国憲法下に於いて、華族・親任官及び明治維新の功労者を優遇する為に設けられた資格。
宮中席次・待遇に反映される。
江戸時代の朝廷内にあった伺候衆の流れを汲む。
1869年(明治2年)、前議定の蜂須賀茂韶らを天皇の相談役として京都御所内の部屋の一つ、麝香之間に隔日出仕させたのが始まり。
親任官待遇だが俸給のない名誉職。
宮中麝香之間に祗候した。
下位に錦鶏間祗候がある。
主な任官者
池田章政 従一位勲一等侯爵・旧岡山藩主
岩下方平 子爵・勲一等瑞宝章
大原重徳 明治3年閏10月17日~。
贈位正二位・刑法官知事・議定・上局議長・集議院長官
嵯峨実愛 正二位勲一等・教部卿
島津久光 従一位菊花章公爵・左大臣
島津忠寛 伯爵・佐土原藩知事
鷹司輔煕 旧関白・摂関家
徳川昭武 陸軍少尉従三位勲一等・旧水戸藩主
徳川家達 従一位大勲位公爵・貴族院議長
徳川慶喜 従一位勲一等公爵・征夷大将軍
徳大寺実則 従一位大勲位・内大臣・宮内卿・侍従長・華族局長官
中御門経之 従一位勲一等侯爵・留守長官
中山忠能 従一位大勲位侯爵・神祇伯
二条斉敬 旧関白・摂関家
蜂須賀茂韶 明治2年~。
議定・東京府知事
松平慶永 従一位勲一等・大蔵卿