藤原元真 (FUJIWARA no Motozane)
藤原 元真(ふじわら の もとざね、生没年不詳)は、平安時代中期の歌人。
藤原南家の出身で父は藤原清邦。
三十六歌仙の一人。
加賀掾・修理少進を歴任したのち、961年(応和元年)に従五位下に叙された。
966年(康保3年)、丹波国介となった。
官位は低かったが、宮中の女房歌合、天徳内裏歌合などの歌合に詠進した。
また、前十五番歌合に選抜されている。
「後拾遺和歌集」以下の勅撰和歌集に入集し、家集に「元真集」がある。
元真集
元真集(もとざねしゅう)は、藤原元真の私家集。
現存諸本はすべて同一祖本から派生したものと考えられる。
①西本願寺本(337首)②正保版本(335首)③伝藤原俊成筆本(335首)④宮内庁書陵部本(337首)の4類に分けられる。
転写の際の誤記による相違だけで、内容に違いはないと考えられている。
内容は、屏風歌・歌合歌などの公的な歌を主とした前半部分。
そして、恋歌・雑歌などの私的な歌を主とした後半部分から成る。