源親行 (MINAMOTO no Chikayuki)

源 親行(みなもと の ちかゆき、生没年不詳)は、鎌倉時代前期の文人政治家・古典学者・歌人。
大和国守源光行の子。
清和源氏源義忠流。

経歴

父の後を継いで家業である『源氏物語』の研究を進め、世に言う「河内本」を大成させた。
朝廷からは河内守、式部省に任官され、極位は従五位下であった。
承久の乱以前に、鎌倉幕府で政所別当であった父と交替で鎌倉に下向した。
源実朝、藤原頼経、宗尊親王の三代に仕え、歴代の和歌奉行を担当。
承久の乱では父・光行が院方に参陣していたが、その助命を嘆願し許された。

主な交友関係

藤原定家、源実朝、藤原頼経、源仲章、源具親、源仲兼、西行

主な著書

「源氏物語河内本」(父、源光行との合作)
「万葉集」(書写注釈書)
「古今和歌集」(書写注釈書)
「新古今集」(書写注釈書)
「水源抄」(源氏物語の注釈書)
「東関紀行」(別説あり)

主な作品

さみだれの雲ゐるやまの時鳥晴れぬ思の音をや鳴くらむ(『続拾遺和歌集』)
夕されば涙やあまるさをしかの入野のをばな袖ぞ露けき(『続拾遺和歌集』)
徒らに思ひこがれて年もへぬ人をみぬめの浦の藻しほ火(『続拾遺和歌集』)

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