篝火 (Kagaribi)

篝火(かがりび)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。
第27帖。
巻名は光源氏と玉鬘 (源氏物語)が交わした贈答歌に因む。

あらすじ
光源氏36歳の話。

近頃、頭中将の姫君である近江の君の悪評が世間の噂になっていた。
それを耳にした玉鬘は、光源氏に引き取られた自身の幸福をしみじみと感じ、光源氏に心を開いてゆく。

七月初旬、玉鬘のもとを訪れた光源氏は、琴を枕にして彼女と寄り添う。
そして己の恋情を庭前に焚かせた篝火にたとえ、歌を詠む。
玉鬘は返歌するものの、困惑するばかりであった。

ちょうどそのとき東の対では柏木たちが夕霧と合奏していた。
光源氏は彼らを招き、演奏させる。
玉鬘に密かな恋心をいだく柏木はその手を緊張させるのだった。

[English Translation]