素性 (Sosei)

素性(そせい、生没年不詳 延喜10年(910年)没?)は、平安時代前、中期の歌人、僧侶。
三十六歌仙の一人。
父は僧正遍照(良岑宗貞)。
俗名は諸説ある。
一説には良岑玄利(よしみねのはるとし)。
良岑氏は桓武天皇の子で臣籍降下した良岑安世にはじまり、素性は桓武天皇の曾孫にあたる。
遍照が俗人の時の子供で、兄の由性と共に出家させられたようである。

素性は父の遍照と共に宮廷に近い僧侶として和歌の道で活躍した。
はじめ宮廷に出仕し、殿上人に進んだが、早くに出家した。
仁明天皇の皇子常康親王が出家して雲林院を御所とした際、遍照・素性親子は出入りを許可されていた。
親王薨去後は、遍照が雲林院の管理を任され、遍照入寂後も素性は雲林院に住まい、同院は和歌・漢詩の会の催しの場として知られた。
後に、大和の良因院に移った。
宇多天皇の歌合にしばしば招かれ歌を詠んでいる。

古今集ほかの勅撰和歌集に入集し、藤原定家の小倉百人一首にも採られる。
家集に『素性集』(他撰)がある。

[English Translation]